花粉症外来

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花粉症とは

花粉症の種類

日本における花粉症の約70%は、スギ花粉症だと推察されています。これは日本がスギ林の面積が大きい国だからです。全国の森林の18% がスギ林で、これは国土の12%を占める広さです。

花粉症の時期

日本での花粉は、2月から 4月はスギ花粉、4月から5月はヒノキ花粉、6月から8月はイネ科花粉、8月から10月はブタクサ花粉が、いろいろな場所に飛散しています。関東・東海地方ではスギ花粉症の患者さんが多くみられますが、山梨県ではヒノキ科花粉が多く飛散することもあります。関西ではスギとヒノキの植林面積が大体同じであるため、2月から4月はスギ花粉に、ヒノキ花粉が多く飛ぶ年では4、5月にも注意が必要です。

花粉症の代表的な原因植物と飛散時期
カラダWebBookシリーズ その症状、花粉症かも!? | 臨床検査のLSIメディエンス

日本の花粉症患者

このように、花粉症の種類や発症時期は各地の植物の種類や花粉数によって異なりますが、厚生労働省の調査によると花粉症患者は日本国民のおよそ25% と考えられています。

戦後の日本では、住宅建築や燃料として大量の樹木が使われ、その代りとして植林が行われました。その時に、日本固有種であり加工しやすく、利用用途が多いスギが多く植えられました。これが成長し、花粉生産能力が高い状態になっています。スギ花粉飛散を減少させる方策は考えられているようですが、まだまだスギやヒノキの花粉は多く飛散すると予想されています。

花粉症のメカニズム

花粉症は、私たちの体の中でどのようにして発症するのでしょうか。

人間の体は体内に異物である花粉が入ってくると、花粉を排除するか受け入れるかを判断します。花粉を排除すると判断した場合、体は「IgE抗体」と呼ばれる物質を作り出します。再び体内に花粉が入ってきた時、鼻や目の粘膜にある抗体が花粉と結合し、花粉を体の外に出そうとします。その結果、花粉を鼻水で洗い流す、鼻づまりを起こして花粉を体内へ入れない、くしゃみで花粉を吹き飛ばす、涙で花粉を洗い流す、といった防御反応による症状が現れます。

アレルゲンと発症メカニズム
アレルギー検査の基礎知識 | 臨床検査のLSIメディエンス

花粉症は人間の体が異物から体を守ろうとする免疫反応です。体の免疫反応が花粉に対して過剰に起こることで、花粉症の症状が出ます。

花粉症の症状

花粉症の主な症状は、アレルギー性鼻炎と結膜炎によるくしゃみ、鼻みず、鼻づまりです。

花粉症の症状チェックリスト
カラダWebBookシリーズ その症状、花粉症かも!? | 臨床検査のLSIメディエンス

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎には、鼻から吸い込まれた花粉が鼻粘膜でアレルギー反応を起こし、くしゃみや鼻水がつらいタイプと鼻づまりが強くなるタイプがあります。

アレルギー性鼻炎による鼻づまりでは口から空気を吸うようになるため、口が乾き、喉まで乾燥して咳が出やすくなります。また、鼻から息を吸えないのでにおいを感じにくくなるため、味までも分かりにくくなります。さらに鼻が詰まっていると息苦しいため、ぐっすりと眠ることが難しくなります。鼻づまりを我慢していると鼻の粘膜炎症がさらに進み、症状が悪化するだけではなく、治りにくくなってしまいます。

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は、目に入った花粉が結膜でアレルギー反応をおこし、目のかゆみや異物感、涙目の症状が現れます。

花粉症症状の個人差

症状が起こる時期は人によって異なり、花粉が飛び始めるとすぐ症状が出てくる人もいれば、花粉がたくさん飛ばないと症状が出てこない人もいます。また花粉症の症状も、軽い人もいれば重い人もいます。

花粉の飛散量と症状の悪化

花粉の飛散量に比例して花粉症の症状は悪化する傾向にあります。さらに、喉のかゆみや眠気、めまい、頭痛、倦怠感、集中力の低下、イライラ感なども認められます。花粉の飛散時期が長期に及ぶため、日常生活に支障をきたすだけではなく、精神的にも落ち込んでしまうことがあるので、注意が必要です。

初めての花粉症

初めて花粉症を発症した時には、鼻の粘膜が風邪に近い赤味を帯びた腫れを起こすため、検査をしなければ風邪と間違うことがあります。このような症状が見られた場合には、アレルギー科を受診してみましょう。

花粉症による咳や鼻水、繰り返されるくしゃみなどは、本人にとっても大変苦しいものではありますが、くしゃみなどの飛沫や聞き苦しい鼻声などは周囲に不快感を与えることもあります。

花粉症は、症状が出始める前からきちんと治療を行えば、かなり症状を和らげることができます。治療法も、花粉症の症状に合わせた対症療法がありますので、一度ご相談ください。

花粉症の治療

花粉症を発症した場合、原因となるアレルゲン(アレルギーを起こす物質)を知ることが大切です。アレルゲンは、血液検査で特定することができます。アレルゲンが分かれば、症状の強くなる時期を予想できるため、予防や重症化を防ぎ、今後の対処方法も大きく変わってきます。

花粉症の治療法は、鼻炎と結膜炎で大きく異なります。

鼻炎の治療方針

症状が重くなってからでは回復までに時間がかかるため、花粉の飛散する前から治療を始め、症状の進行を抑える初期療法を行います。症状のない段階からの治療は、重症化を防ぎ、くしゃみや鼻水などの抑制に効果があります。初期治療に使用できるお薬はいくつかありますが、患者様に適した1種類を選択し、花粉の飛散が終わるまで治療を続けます。また、症状が中等症から最重症となった場合にも、選択可能ないくつかのお薬の中から、患者様の状態に合ったお薬で症状の軽減に努めます。鼻詰まりの症状にも、必要に応じてお薬による治療を行います。

結膜炎の治療方針

花粉症は一度かかってしまうと毎年繰り返す慢性疾患です。目のかゆみや涙目などは軽微な症状と思われるかもしれませんが、何日も続いたり、何度も繰り返すようになると、日々の生活にも影響が出ます。当院では、患者様に合ったかゆみを取る点眼薬を処方し、QOLの向上を目指しています。

花粉症によるアレルギー症状のある患者様とは、コミュニケーションを大事し、日々どのような症状で悩んでいるのかをしっかりとお伺いし、患者様と相談しながら、納得いただける治療を行います。
最近は、薬局やドラックストアでも手軽に「花粉症の市販薬」が入手できるようになりました。このような市販薬を使用しても症状が改善しない方や悪化する方は、早めに受診をし、適切な治療を始めましょう。

花粉症の対策

花粉症の対策にはアレルギン(アレルギー症状を起こす物質)の除去が最も効果的です。アレルギー症状を起こす花粉は、空気中に溢れています。花粉症の症状悪化を防ぐためには、なるべく花粉を避けた生活を送るようにしましょう。

対策方法① 外出を避ける

近年ではテレビなどでも、天気予報と共に花粉情報も目にする機会が増えました。このような花粉情報にも注意を払い、飛散の多い時の外出を控えるといった対策は有効です。

対策方法② マスクやメガネを利用する

しかし、花粉が多く飛散していても、仕事などで外出しなればならない時があります。このような時には、マスクやメガネなどを利用することも有効です。花粉症用の眼鏡やマスクも販売されていますが、通常のメガネでも、何もしていない時よりは目に入る花粉の量が半分以下となります。

対策方法③ 衣類を工夫する

衣服は花粉が付着しやすい表面が毛羽立ったウール製品を避け、手触りのツルツルとしたものを着用するように心がけましょう。

対策方法④ 花粉を洗い流す

また、帰宅時には、花粉を室内へ持ち込まないために、衣服や髪をよく払ってから入室し、すぐに洗顔やうがいをして、花粉を洗い流しましょう。

対策方法⑤ 室内に侵入する花粉を減らす

花粉の飛散の多い時は、部屋の窓や戸を開けっ放しにしないよう注意が必要です。ふとんや洗濯物の外干しも避けます。換気を行う際は、開窓の幅を約10cmにし、レースのカーテンを使用します。この方法で侵入する花粉の量を1/4 程度に減らすことができます。

スギ花粉は、早い年では1月頃から飛散が始まります。毎年のことですので、症状が出てからではなく、症状が出る前から治療を始めましょう。

当院で検査可能な項目(一部)

当院では、花粉症をはじめ、食物アレルギー、じんましん、気管支喘息などのアレルギー検査に対応しています。 血液検査により原因物質を特定することで、適切な治療法を選択しましょう。

花粉症以外のアレルゲン
カラダWebBookシリーズ その症状、花粉症かも!? | 臨床検査のLSIメディエンス
主なアレルゲン解説
スギ花粉症の代名詞。花粉量が多い上に抗原性が強い。
ヒノキスギ花粉症の方の約6割が感作されていると言われている
ハンノキスギより少し飛散開始が早い。口腔アレルギーを引き起こし易い。
シラカンバ北海道や高地に分布。口腔アレルギーを引き起こし易い。
コナラ日本全土に分布。花粉量が多くスギより飛散時期が遅い。
イネ科(マルチ)ハルガヤ、カモガヤ、オオアワガエリを含む5種類を検査。抗原性が強い。
タンポポキク科のためヨモギやブタクサの雑草と共通抗原性がある。
鱗粉がアレルギーを引き起こす。屋外だけでなく屋内にも生息する。非常に抗原性が強く、注意が必要である。
ユスリカ(成虫)排水溝や河畔などに大量発生する。死骸の粉砕物がアレルギーを引き起こす。
ハウスダスト1主にダニが主成分で、他にペット、ゴキブリ、カビから成る。
ヤケヒョウダニ喘息などアレルギーの原因として最も頻度が高い。糞や死骸が症状の引き金に。
カビ(マルチ)カンジダ、アルテルナリア、アスペルギルスを含む6種類を検査。
動物上皮(マルチ)フケが症状を引き起こす。ネコ、イヌを含む5種類を検査。
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